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自律神経とは│交感神経と副交感神経の繋がり

自律神経とは

自律神経とは、無意識的に働いている身体の機能を制御する神経系の一部です。また自律神経は交感神経と副交感神経の2つの要素で構成されています。

交感神経と副交感神経

交感神経

交感神経は、身体の活動を活発化させる役割を果たしています。
ストレスや興奮状態において重要な役割を果たし、心拍数・血圧の上昇・血糖値の上昇・気管支の拡張など、身体のエネルギーを増やす反応を引き起こします。
血液の循環を促進し筋肉の収縮を増加させることで、身体の活動性を高めています

副交感神経

一方副交感神経は、身体のリラックス状態を促進する役割を果たしています。
心拍数や血圧の低下、消化器官の活動の増加・気管支の収縮など、身体のエネルギーを節約する反応を引き起こします。
血液の循環を緩やかにし筋肉の収縮を減少させることで、身体のリラックス状態を促進します。

自律神経の乱れとは

自律神経の乱れとは、交感神経と副交感神経のバランスが崩れ正常な調節が行われなくなる状態を指します。
これにより身体の機能が適切に制御されず、さまざまな症状が現れることがあります。

・関連記事:自律神経失調症とは│原因・種類・治療法を解説

自律神経の乱れの原因

自律神経が乱れる原因は様々ありますが、どれも交感神経と副交感神経のバランスが乱れることが原因として引き起こされるものです。
例えば、「ストレス・睡眠不足・過労」など。
これらは交感神経が活性化している状態が続き、身体を休息させる副交感神経が上手く活動していないため自律神経が乱れる原因に繋がります。
また、不規則な生活習慣や環境(気温・高度など)の変化も、身体が上手く適応できず自律神経の乱れを引き起こす可能性もあります。

自律神経の乱れの症状

自律神経が乱れると…

では自律神経が乱れると一体どんな症状が現れるのでしょうか。
自律神経の乱れによって引き起こされる代表的な症状を説明していきます。

1.不眠症

  • 寝つきが悪くなる
  • 途中で何度も目が覚めてしまう
  • 朝早くに目が覚めてしまい、再度中々寝付けないという状態

2.疲労感

  • 心身共に「だるい」「疲れた」と感じている状態

3.頭痛

  • 頭がズキズキしたり、ベルトで締めつけられているような圧迫感を感じる

4.消化不良

  • 胃腸の働きが鈍くなり、胃もたれ・胃のむかつき・吐き気といった症状が出る

5.不安感

  • 気持ちが落ち着かなくなったり、心配事が頭から離れない。
  • 動悸や息苦しさなどを感じる症状。

上記のような症状に悩まされている方は、次章の「自律神経の整え方」で一度リラックスできる環境を整えてみましょう。また、症状が解消され無い場合は心療内科・精神科の受診を検討しましょう。

・関連記事:自律神経失調症のセルフチェック|身体的症状と精神的症状を解説

自律神経の整え方

自律神経は、心身のバランスを調整し体内の機能を制御する重要な役割を果たしています。しかし近年の生活スタイルやストレスの多い環境によって、自律神経のバランスが崩れることがあります。
そこでこの章では、自律神経を整えるための方法を解説していきます。

深呼吸

呼吸は自律神経を制御するための重要な要素です。
深くゆっくりとした呼吸を行うことで、交感神経と副交感神経のバランスを整えることができます。今すぐに自律神経を整えたい!と思った際は、深くゆっくりとした腹式呼吸や集中呼吸などを行ってみましょう。

適度な運動

適度な運動は自律神経のバランスを整えるために非常に重要です。特に有酸素運動やストレッチなどの軽い運動は、交感神経と副交感神経の働きを調整し、ストレスを軽減する効果があります。また運動によって体内のエネルギー消費が促進されるため、睡眠の質も向上するというメリットがあります。

食事の改善

自律神経を整えるためには、食生活の改善も必要不可欠です。バランスの取れた食事を摂ることで、栄養素の摂取量を調整し体内の機能を正常に保つことができます。
特にビタミンB群やマグネシウムなどの栄養素は、自律神経の働きに重要な役割を果たしています。また食事の時間や食べるスピードも自律神経に影響を与えるため、ゆっくりと食事をすることが推奨されます。

ストレス管理

ストレスは自律神経のバランスを崩す要因の一つです。
ストレスを適切に管理することで、自律神経の調整を促進することができます。
ストレスを軽減するためには、

  • リラックス法
  • 趣味の活動
  • 他者とのコミュニケーション

などが有効です。
また睡眠の質を向上させるためにも、ストレス管理は重要な要素となります。

自律神経を整える食べ物や栄養素

最後に自律神経を整える食べ物や栄養素をご紹介していきます。

マグネシウム ビタミンB群 オメガ-3脂肪酸
ひじき・アーモンド・ほうれん草 豚肉・大豆・バナナ・鶏肉 魚・亜麻仁油・チアシード

上記の栄養素は自律神経を整える効果があります。

まとめ

自律神経は私たちの意志とは関係なく活動しております。
その為、自身では気づかないうちに自律神経が乱れてしまう可能性があります。
自律神経の乱れは心身共に悪影響を与えてしまうため、日頃の「食生活」「運動」「睡眠」などにしっかりと意識を向けましょう。

・関連診療:Green Health(内科&自然療法)

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