ぎっくり腰は、腰部の筋肉や靭帯に負担がかかり急激な痛みや機能障害を引き起こす症状ですが、これは一般的に用いられている名称で、病名や診断名ではありません。腰に通常ではない強い痛みを感じた際は、すぐに専門医を受診しましょう。
ぎっくり腰の原因は?
ぎっくり腰は急激な腰部への負荷が原因になることが多いです。その他にも日常生活でぎっくり腰になりうるような要因がいくつかあります。
- 何か重いものを持ち上げた時
- 腰をねじる運動
- 腰部の筋力の低下
- 長時間腰を曲げたままの姿勢
- 前かがみの姿勢
- 加齢による腰部の筋肉・靭帯の柔軟性低下
- 体重の増加
筋肉や靭帯は急激な負荷に対して適切に対応することができません。予防のためには、筋力トレーニングや姿勢の改善、適度な運動などが重要です。
ぎっくり腰の症状
ぎっくり腰の主な症状は、突然の腰部全体の激しい痛みです。
腰の動きが制限され、腰を動かすことが困難になることで日常生活に支障をきたすことがあります。
また、腰部の痛みが下肢に広がることもあり、これは放散痛とよばれ、しびれや痺れといった症状が現れます。
ぎっくり腰の治療方法
ぎっくり腰になってしまった場合は、以下の治療方法を試してみましょう。
休養と安静
ぎっくり腰の初期治療として患部を安静にすることが重要です。
激しい運動や重い物の持ち上げは避け、腰に負担をかけないよう寝るときは硬めのマットレスや枕を使用しましょう。
氷や温湿布の塗布
腰の炎症を抑えるために、氷や温湿布を利用することが有効です。
怪我直後は氷を患部に数十分間置くことで、炎症を軽減することができます。
炎症が治まった後は温湿布を使用し、筋肉の緊張をほぐしましょう。
薬物療法
痛みや炎症を軽減するために、非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)や筋弛緩剤などの薬物が使用されることがあります。痛みや炎症を抑え、症状の改善に役立ちます。
こちらは医師の指示に従って使用することになります。
理学療法
理学療法士による運動療法やマッサージなどの理学療法を受けることもあります。
適切な運動やストレッチを行うことで、筋力を回復させ柔軟性を向上させることができます。
ぎっくり腰はどのくらいで治る?
ぎっくり腰の治療期間は、症状が軽い場合や早期に適切な治療を受けた場合には数週間で症状が改善することが多いです。
しかし繰り返したり、腰痛症状が長期化し慢性化したりすることがあります。
しっかりと予防し、再発防止に努めましょう。
<ぎっくり腰は一日で治る?> 急激な腰部の筋肉や靭帯の炎症で損傷した腰部は、一日で完全に治すことは非常に難しいです。 症状が重い場合や長期間続く場合は、迷わず医師の診断と適切な治療を受けることが必要です。 |
ぎっくり腰を予防する方法は?
ぎっくり腰は日常生活の少しの方法で予防することができます。
- 背筋を伸ばし正しい姿勢を保つ
- 座る際は背もたれを使用し体が丸まらないようにする
- ウォーキングや水泳などの有酸素運動を取り入れる
- 腹筋や背筋のエクササイズをする
- 腰回りのストレッチやヨガなどリラックス法を実践する
- 重いものを持ち上げる際は、両手で均等に持ち腰を曲げずに膝を曲げてしゃがむような姿勢で持ち上げる
- 荷物の重量を確認し、自分の体力や限界を考慮する
ぎっくり腰にならないために…
一度ぎっくり腰を発症すると再発のリスクは高まります。普段から姿勢を正したり、運動をすることで急激な筋肉への負担は和らぎます。
皆さんもぜひ予防法を試してみてください。