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管理栄養士のコラム 「 一人一人のいのち輝く毎日の食事 」2

◯調味料で整える毎日ごはんー塩

ヒトのからだにとって塩は重要です。
塩=食塩はからだの中ではナトリウムイオンという形で作用し、ナトリウムはカリウムとともに体内の水分バランスや細胞外液の浸透圧を維持している他、筋肉の収縮、神経の情報伝達など私たちのからだにとって欠かせない働きをしています。そしてその大切なナトリウム補給として私たちは食事から食塩を摂取しています。

それでは、塩を取り入れる時に気をつける点、ポイントはどこにあるのでしょうか?

管理栄養士として食事指導の中で、「塩=血圧を上げる張本人」とされる現場に多く遭遇します。実際に「減塩している」「味噌汁は飲まないようにしている」「血圧が高いから塩の摂取に気をつけるように言われている」という声を多く聞きます。では、単純に「塩」を悪者として排除すれば良いのでしょうか?

塩には原料の違い、製法の違い、産地によって成分に違いがあり、下記のように分類されています。
・精製塩:塩化ナトリウム99.5%含有
・食塩:塩化ナトリウム99%以上
・並塩:塩化ナトリウム95%以上
・この規格に当てはまらない塩(平成9年の塩の専売が廃止されて以降販売されている)

私のおすすめの塩は、規格に当てはまらない塩化ナトリウム87%ほどに分類される塩です。
例えば、日本海沿岸で採れた海水を熱と風で蒸発させて作る、昔ながらの製法でできた塩がミネラルのバランスが取れていて良いです。

塩化ナトリウム以外のミネラル(マグネシウム、カリウム、カルシウム) が含まれているので、ナトリウムだけが突出していないということです。わたしたちの体を巡る血液成分の中でもナトリウム、カリウムのバランスは非常に重要です。また、マグネシウムは動物性の食事をとる機会が多くなった現代の食事上では、摂取が少なくなりバランスが取りにくい栄養素の一つですが、その役割の一つとして糖尿病の予防にも重要な役割があることが知られています。

調味料は1回の使用は少量ではありながら頻度が高く、また、塩は加工品として目に見えない形での摂取をする機会が多くあります。微量栄養の摂取と直結し、私たちのからだにとって重要な働きをしている塩について、そして知らずに摂取している可能性について、「自分の食事をチェックする機会」を作るなどいかがでしょうか。たかが調味料とあなどるなかれ。

執筆者:管理栄養士井上わかこ

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