最適なセルフケア ~ほどよい感!スクワット〜
リハビリテーション治療において、セルフケアは重要な要素の1つです。
特に通院リハビリテーションの場合は、日常で行うセルフケアが大きな役割を担っています。
「痛いけど早く治したいので頑張ってやってます。」
「頑張ってやってるけど回数が足りないですかね…」
リハビリ中の会話で、こんな声をよく耳にするたびに、
“やればやるだけ良くなる” というイメージを持たれる方が多いように感じます。
以前に掲載したコラムで、セルフケア大切なポイントは
「身体の反応を感じること」「脳での受診力」が重要、とお伝えしました。
まず大切なのは、「内受容感覚」を育むことです。
この感覚を育むことで、「今の自分の体の状態」を理解することができ、
その結果、「どのくらい、何をしたら良いか」 自ずから理解することができ、
「やり過ぎて痛みが出た」などといったことがなくなります。
脳が身体と繋がることで、 “今の自分にとって 最適なセルフケア” を行うことができます。
そこで今回は、「筋力トレーニング」についてお話します。
膝や股関節など下半身を痛めたとき 「下半身の筋力が足りてない」と思い、
筋力トレーニングとして“スクワット”を選択することがあると思います。
“スクワット”は、大きく関節を動かすトレーニングのため、関節を支える筋肉に大きな負荷が
かかります。
そのため、膝や股関節など下半身を痛めている方には、注意が必要なレベルが高いトレーニングなのです。
そこで今回は、日常で気楽に行える極力負荷を抑えた “ほどよい感!スクワット”を
ご紹介します!
それはクォーター(1/4)スクワットです。
○基本姿勢
・肩幅に両足を開きつま先は少し外側に向けて立つ。また、重心は踵に少しかかるようにする。
・両手は机や壁、手すりなどにつき、体重を支えられるようにする。
・目線が下に向かない様に顔を上げながらおこなう。
○動き方
・基本姿勢から息をゆっくり吐きながら、腰を反り過ぎずに少しお辞儀をするように、腰を後方へ引きながら膝を曲げていく。
・膝がつま先よりも前に出過ぎない様に膝を約45°曲げていく。

以上の動きを呼吸と合わせて10回ずつおこなっていきます。
この〝ほどよい感!スクワット〟は、
脳にも“やった感”を与え、かつ体には安全かつ有効な筋力トレーニング、
脳も体も満足するセルフケアです!
最近は、SNSなどでも様々な筋力トレーニング情報を知ることができます。
しかし、たとえそれが「正しい情報」であったとしても、「自分に適した情報」とは限らないのです。
これからの私たちに必要なのは、氾濫する「正しい医学的・科学的情報」から、
「今の自分に適した情報」を選択する力(選択力)です。
脳の「やった感」にとらわれずに、体の反応を感じながら、
しっかりと自分の段階を踏んでセルフケアを行なっていきましょう。
「自分の身体感覚、内受容感覚なんて分からない!」と言う方も多いと思います。
そんな方々こそ、リハビリスタッフがお手伝いをさせていただきますので、
一人一人に適切なトレーニングやセルフケアを提案・提供いたします。
是非、当院の「身体の反応を感じる」リハビリテーションをお試しください!