この記事では医師取材&編集部の体験レポートから、
について写真を交えて詳しくご紹介!
どのくらいシミや肝斑の改善に期待できるか徹底解説します。
*医師はQ&A(5章)に関与していません。
*コンテンツ制作方法、おすすめクリニック・商品の選定方法の詳細は「メディアのコンテンツ制作・編集ポリシー」をご確認ください。
この記事は田園調布長田整形外科が公開前の確認をしています。
メディア編集部
高部あおい(30代)
メディア編集部のライター。マスク生活で現れた肝斑に悩み、現在治療を検討中。
※価格はすべて税込です。
※シミ取りレーザーは基本的に自由診療・保険適用外です。
※本記事内の体験談は個人の感想であり、万人に同様の効果があるわけではありません。
※この記事は2024年10月の情報をもとに作成しています。
1. ピコトーニングとは
ピコトーニングとは、ピコレーザーというレーザーを低出力で広範囲に繰り返し当てることで、シミの元であるメラニン色素を徐々に減らしていく治療法です。
シミはもちろん、そばかす・くすみ・肝斑にも効果が期待できます。
[参考]お医者さんが教えるキレイの知識 オトナの美容医療(足立真由美/宝島社)
ピコトーニングはこんなお悩みにおすすめ
□ 薄いシミがある
□ ダウンタイムは避けたい
□ 痛みが少ない方がいい
□ レーザーのシミ取りに行ったら断られた
□ シミ・肝斑・そばかすなど複数のトラブルを抱えている
2. ピコトーニングの効果と治療回数
この章では、日本レーザー学会認定医の伊藤医師に伺いながら、
について詳しく解説していきます。
2-1. ピコトーニングが効果的な症状
ピコトーニングは皮膚の深い真皮層にまでアプローチでき、メラニン色素を分解することでシミやくすみの改善に役立つとされています。
それでは、具体的な効果について詳しく見ていきましょう。
ピコトーニングの効果その1
シミ・くすみ
ピコトーニングは、加齢や紫外線によってできるシミやくすみに効果を発揮します。
シミ・くすみの元となるメラニンを分解することで、顔全体のトーンアップも目指せますよ。
ただし濃いシミを早くしっかり取りたいなら、ピンポイントでレーザーを当ててシミを除去する「ピコスポット治療」がおすすめです。
ピコトーニングの効果その2
そばかす
遺伝により若い頃から現れることも多いそばかすにも効果があります。
しかもピコトーニングは顔全体に照射できるため、広く散らばったそばかすも治療しやすいのが特徴です。
ピコトーニングはそばかすには特に有効で、少ない回数で治療効果が得やすいとの研究もあります。
[参考]低フルエンスピコ秒アレキサンドライトレーザー治療の効果と問題点(葛西形成外科 葛西健一郎)
ピコトーニングの効果その3
肝斑
頬にぼんやりと現れる肝斑にも有効とされています。
肝斑は強い刺激で悪化するため高出力のレーザーはNGですが、低出力で照射するピコトーニングなら治療できるケースが多くあります。
レーザーNGとされる肝斑にも当てられるので、肝斑・シミ・くすみなど複数のトラブルを併発している大人の肌にも使いやすい治療法です。
[参考]肝斑に対するトーニング治療:1,064 nm(532 nm, 785 nm)ピコ秒レーザー(みやた形成外科・皮ふクリニック 宮田成章)
ピコトーニングの効果その4
肌ハリの向上
ピコトーニングは皮膚の深い層にあるコラーゲンやエラスチンといった、肌の弾力を助ける成分にも働きかけます。
すると、肌にハリが出る・肌のキメが整うなどうれしい効果も期待できます。
開いた毛穴には他の治療法が◎
伊藤医師の解説
肌の弾力アップに伴って、毛穴の引き締め効果が得られるケースもゼロではありません。
ただし開き切った毛穴には、フラクショナルレーザーなど他の治療法を選んだ方が効果的です。
2-2. ピコトーニングで効果が出る回数
一般的にピコトーニングで効果を得るには5~10回ほど必要とされています。
ピコトーニングは弱い出力で徐々にメラニン色素を減らすため、1回で目に見える変化を感じることはほとんどありません。
ちなみにピコレーザーに関する研究では、改善の確認ができたのは平均4.6回との結果が得られています。
老人性(SK)についてであるが、当院での治療において、最も多い治療対象であった。その中で210名中113名と半数以上で改善が確認できたが、平均治療回数は4.6回であった。
低フルエンスピコ秒アレキサンドライトレーザー治療の効果と問題点(葛西健一郎 葛西形成外科(平成 30 年 5 月 15 日受理,平成 30 年 5 月 29 日掲載決定,平成 30 年 8 月 31 日 J-STAGE 早期公開))
なお、編集部が体験した回数ごとの経過レポートは「4. 【体験レポ】ピコトーニングの経過をチェック」でご紹介します。
3. 知っておきたい!ピコトーニングのダウンタイム&注意点
ダウンタイムが少ないと言われるピコトーニングですが、実際どうなのか気になりますよね。
そこで伊藤医師に、施術後のダウンタイムや注意点について詳しくお伺いました。
3-1. ピコトーニングのダウンタイム
ダウンタイムの心配はないのでしょうか?
はい。ピコトーニングは出力が弱いため、ダウンタイム中にひどい症状が起きた例はほとんど聞きません。
ただ、まれに熱感や赤み、これらに伴うかゆみが現れることがありますが、間もなく消える場合がほとんどです。
ダウンタイムに見られる症状
- 赤み
- 熱感
- かゆみ
- 腫れ
- 水泡(小さなプツプツ)
こうした症状には肌を冷やすのも有効です。
自然と消失するケースが多いですが、もし治らない場合はすぐに医師に相談しましょう。
3-2. ピコトーニング後の注意点
ピコトーニングを受けた後に注意すべきことはありますか?
『紫外線』『乾燥』『摩擦』に十分注意してください。かえってシミが濃くなるリスクがあります。
ピコトーニングをした後は日焼けや乾燥に注意が必要です。
ピコトーニング後の3つの注意点
- 紫外線対策はマスト
雨や曇りでもUV対策は必須 - 保湿はしっかり
ヒルドイドなどの強力な保湿剤による十分な保湿が必要 - 摩擦に注意
洗顔やマスクで必要以上にこすらないよう注意
とはいえ、マスクをするとどうしても摩擦が生じてしまうもの…。
マスクによる摩擦を抑えるコツはありますか?
マスクの形を毎日変えてみるのも良いと思います。プリーツ型と立体型を交互に使うなど、ずっと同じ部分にマスクが当たらないように工夫してみましょう。
注意を怠るとシミが悪化したり再発する可能性が高まるので、治療期間中は特に注意するようにしてくださいね。
4. 【体験レポ】ピコトーニングの経過をチェック
編集部が5ヶ月かけてピコトーニングを体験!
痛みやダウンタイムを含めて、経過をありのままレポートしていきます。
ピコトーニング体験者
編集部員A(20代)
・ピコトーニング5回
・麻酔なし
・目周りの薄いシミや小さなそばかすが悩み
それではさっそく、ピコトーニング前の肌から見ていきましょう。
[ピコトーニング前]
目の横の薄いシミの他頬全体にも小さいそばかすが…。気になる部分を中心に治療していきます!
[1回目直後]
1回目はお試し感覚で全体的に弱めの出力で施術していただきました。案の定、特に変化はありません。
痛みやダウンタイムはどうでしたか?
痛みはほぼなく、パチパチと熱さを感じる程度でした。ダウンタイムは特になく、普段と変わりなく過ごせました!
[ピコトーニング照射後の経過]
3回目までは特に変わらなかったですが、よく見ると4回目から薄いシミが目立たなくなってきて、肌のキメが整ったように感じました。
うれしい変化ですね!
2回目以降も痛みやダウンタイムは変わりありませんでしたか?
部位によって少し出力を上げたのですが、出力が高いところはさすがに痛みを感じました。
細い針でツンツン焼かれているような感覚で、特に頬骨の辺りが強かったです。
でも麻酔がなくても我慢できる程度で、照射が終われば何の違和感も残りませんでした。
あと、照射直後に赤いプツプツができたことがあったんですが、翌日にはすっかり消えていましたね。
【まとめ】
ピコトーニングの経過を一気にチェック
まとめると…
ハッキリした違いは見られなかったものの、
- 薄いシミが目立ちにくくなった
- 肌のキメが整いツルンとした印象になった
といったうれしい変化が見られました!
※本記事内の体験談は個人の感想であり、万人に同様の効果があるわけではありません。
体験した施術の詳細を見る
治療名 | ピコトーニング |
治療内容 | ピコ秒という短いパルス幅で照射され、シミやくすみ・肝斑・色素沈着の改善を目的とした治療 |
費用 | 49,900円 |
リスク・副作用 | 稀に熱傷・ざ創の悪化・コメド・毛嚢炎・埋没毛・膿疱・ほくろの部分が薄くなる/消える・膨隆・擦過傷・表皮剥離・水泡形成・色素沈着や色素脱失・内出血・腫脹・肝斑の悪化・潜在性肝斑の惹起・灼熱感・瘢痕 |
治療院 | 湘南美容クリニック 秋葉原院(0120-955-822) |
5. ピコトーニングのよくある疑問
では最後に、ピコトーニングをするに当たって気になる疑問を解説していきます。
ピコトーニングのよくある疑問
Q1. ピコトーニングをする間隔は?
Q2. ピコトーニングで肝斑は悪化する?
Q3. フォトフェイシャルとどう違う?
Q4. ピコトーニングの料金相場は?
気になる質問からチェックしてくださいね。
※医師はQ&A(5章)に関与していません。
Q1. ピコトーニングをする間隔は?
Answer.
3週間~1ヶ月ごとに照射するのが一般的です。
ピコトーニングは3週間~1ヶ月のスパンで照射するのが一般的。
あまり頻繁に打ちすぎると肌が白抜けする白斑のおそれがあるため、医師指導のもと適切な間隔で行うことが大切です。
◆やめると元に戻ってしまうの?
シミの元であるメラニン色素は絶えず作られるため、シミやそばかすが再び現れる可能性はあります。
できるだけピコトーニングの効果を保つためにも、
- 日焼け対策
- 保湿をする
- 摩擦を減らす
といったことに注意するようにしてください。
なお、照射期間が長く空いてしまう場合も途中でシミが復活するなど効果が薄れてしまうリスクがあります。
その場合はトラネキサム酸などの内服薬をしっかり継続して、シミができにくい肌作りをすることが大切です。
Q2. ピコトーニングで肝斑は悪化する?
Answer.
基本的には肝斑の改善が期待できる治療法ですが、悪化する可能性もゼロではありません。
ピコトーニングで肝斑が改善した例は多く、基本的には肝斑への効果が期待できる治療法です。
ただ効果については未解明な部分もあり、100%効果があるとは言い切れません。
もし心配な場合は、
- トラネキサム酸の内服
- ケミカルピーリング
といった他の肝斑治療を含めて医師とよく相談して検討するようにしましょう。
[参考]美容医療診療指針(公益社団法人日本皮膚科学会ほか)
Q3. フォトフェイシャルとどう違う?
Answer.
レーザーを使うか、光(IPL)を使うかの違いです。
シミ治療には「フォトフェイシャル」という施術もよく用いられます。
主な違いとしては、ピコトーニングがレーザーを使うのに対して、フォトフェイシャルはIPLという特殊な光を使用する点が挙げられます。
ピコトーニングとフォトフェイシャルの違い
ピコトーニング | フォトフェイシャル | |
---|---|---|
方法 | ピコレーザー | IPLという特殊な光 |
効果 | シミ・そばかす・くすみ・毛穴など | シミ・そばかす・赤ら顔・ニキビ跡・小じわなど |
波長 | 肌の深い層まで届く | 肌表面のトラブルが得意 |
術後 | ダウンタイムほぼなし | ダウンタイムほぼなし |
回数 | 5~10回ほど | 3~5回ほど |
このように期待される効果が少しずつ違うため、
・薄いシミやそばかすが多い
⇒ピコトーニング
・赤みなど幅広いトラブルを抱えている
⇒フォトフェイシャル
といった選び方をするのがおすすめです。
Q4. ピコトーニングの料金相場は?
Answer.
1回当たり約2万円が相場です。
東京都内の主要クリニック10院を調べたところ、ピコトーニング1回の料金相場は2万円ほどでした。
ピコトーニングの料金相場
料金相場* | 最低額 | |
---|---|---|
1回 | 18,700円 | 11,000円 |
5回 | 81,000円 | 49,500円 |
10回 | 123,750円 | 88,000円 |
ちなみに、Qスイッチレーザーによるレーザートーニングの1回当たりの料金相場は約1万4千円。
ピコトーニングの方が1.4倍ほど高額となる傾向がありました。
6. まとめ
今回はピコトーニングの効果についてご紹介しました。最後にもう一度おさらいしておきましょう!
▼ピコトーニングの効果
またピコトーニングは少しずつ効果が現れるため、少なくとも5回は続ける必要があります。
美肌は1日にしてならず。しっかり続けてトーンアップしたパッと明るい美肌を手に入れましょう!
▼参考文献
厚生労働省
医療法における病院等の広告規制について
医業若しくは歯科医業又は病院若しくは診療所に関する広告等に関する指針(医療広告ガイドライン)
医療広告ガイドラインに関するQ&A
医療広告規制におけるウェブサイトの事例解説書
一般社団法人日本美容外科学会(JSAPS)
一般社団法人日本形成外科学会(JSPRS)
特定非営利活動法人日本レーザー医学会(JSLSM)
美容医療診療指針(公益社団法人日本皮膚科学会・一般社団法人日本形成外科学会・一般社団法人日本美容皮膚科学会・一般社団法人日本美容外科学会(JSAPS)・一般社団法人日本美容外科学会(JSAS))
形成外科診療ガイドライン(一般社団法人日本形成外科学会、一般社団法人日本創傷外科学会、一般社団法人日本頭蓋顎顔面外科学会)
シミ・ソバカスの治療戦略(近畿大学医学部堺病院皮膚科 遠藤英樹)
イチからはじめる美容医療機器の理論と実践(宮田成章)
お医者さんが教えるキレイの知識 オトナの美容医療(足立真由美/宝島社)
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レーザートーニングとの違い
伊藤医師の解説
従来のQスイッチレーザーを使ったレーザートーニングに比べて、格段に少ない回数で効果的にシミを消すことができるのがピコトーニングの特徴。
照射時間が短いのでメラニン以外の周囲組織へのダメージが少なく、ダウンタイムがほとんどありません。
また熱ではなく衝撃波でメラニンを破壊するので、薄い小さなシミも少ない回数で取れることも特徴の1つと言えます。